愛の浜園の陶芸について
個々人の取り組みを尊重し、自由な作品作りを目指す
愛の浜園では、利用者とともに長年陶芸に取り組んで参りました。陶芸の作品造りにおいて、工程を細分化することで、障がいがある人でも個性を発揮しながら作品作りに参加する事ができます。
愛の浜園の代表的な陶芸作品である「一輪挿し」を例に、その取り組みを紹介します。
まずは粘土を定量に切り、計るところからスタートです。
この「丸める」工程で、人数を増やし、丁寧な仕事になっていきます。
次は型を取ります。
利用者個人の持つ感覚を重視し、作品に反映させていきます。
出来上がったさらに人形を乗せて完成です。
出来上がった「一輪挿し」は、命を吹き込まれたかのように躍動し、
花や植物を挿せば、いきいきとした植物と利用者の個性がさりげなく共生します。
陶芸に取り組み、利用者と作品作りに没頭するうちに、「福祉の世界に留まっているのではなく、陶芸を通して社会と繋がりたい」考えるようになりました。
そのためには誰にでも手に取ってもらえる作品をつくることが大切で、障害者支援施設である以上、重度者も含めて作業に携わることが必要になってきます。
そこで考えた製作工程は、出来るだけ作業を細分化することです。たとえ時間がかかったとしても、利用者個々人の取り組みを尊重し、自由な作品作りに取り組むことをモットーとしています。